細野晴臣 (Haruomi Hosono)
スネークマン・ショー (SNAKEMAN SHOW 5)
[MC]
みなさん、こんばんは。
「若い山彦」の時間がやってまいりました。
今夜は、若手音楽評論家の方々にお集まりいただき、
「80年代のロック・シーンを考える」と題しましてお話をお伺いいたします。
みなさん、よろしくお願いいたします。
[Everyone]
よろしくおねがいします。
[Masatō Ibu]
じゃあ、まず僕からいきます。
僕の場合はね、レコードを向こうから取り寄せてんだけど。
今のロックはさ、なんちゅうの?
こう、良いものもある。
だけど悪いものもあるよね。
[Katsuya Kobayashi]
うーん、僕の場合はね、ちょっと君とは違うんだけどね。
あのミュージシャンの友達がロスとかニューヨークにいるんだけどね。
いつもレコードを送ってくれるんだけど、よく聴くと
まあ、良いものもある、悪いものもある。
[Ryuichi Sakamoto]
ちょ、ちょっといい?
あのね、僕はやっぱりYMOが一番いいと...
[Masatō Ibu]
でもね、僕なんかなんちゅうの?
外国行ってライブを見る機会がすごい多いわけ。ね?
この間もロンドン・ニューヨーク、まわってきたんすよね。
そこで一番感じたのはですね、
良いものもあるけど悪いものもある。というのが一番感じたなあ
[Katsuya Kobayashi]
うーん、君とはちょっと違うんだよね。
僕は英語がわかるでしょ?
だから向こうの番組なんか出てくれって何度も頼まれてね、断ってんだけどまあ。
大体よく聴くと、
良いものもある、悪いものもある。
[Haruomi Hosono]
うーん、でもねやっぱり僕はYMOが...
[Masatō Ibu]
そうじゃなくてさあ、君の言い方ちょっとおかしいよ。
そうじゃなくてさぁ、僕なんかは、一日にね。
一日に8時間ロック聴きまくって生活しているわけですよ。
そうすっと、すーごいよくわかるのが、ん-。
良いものもある。だけど悪いものもある。
ていう感じだなあ。
[Katsuya Kobayashi]
違うよぉ、僕なんか時間の問題じゃないと思うんだよね。
僕は、レコード5万枚だよ。
5万枚持ってんだよ。
そのLPもロックばっかりよ。
でよく聴くと、
良いものもある、悪いものもあるんだよ。
[Yukihiro Takahashi]
ちょっと言わせてもらうけどね、僕なんかやっぱりね、YMOがやっぱりいいと...
[Masatō Ibu]
あの君ちがうよ。
だってさレコードの枚数なんか言ったら、僕なんか8万枚ありますよロック。
それをさぁ、全部聴きまくって感じんのはぁ、
はっきり言って良いものもある。だけど悪いものもある。
[Katsuya Kobayashi]
僕なんかはね君とはちょっと違うんだけどね、
国際電話でインタビューしたりね、ちゃーんとロックの話して聴くとですね、
良いものもある。悪いものもあるんだよね。
[Haruomi Hosono]
ちょっといいですか?
えーっとあの、僕はね。
絶対YMOがね、あの...
[Masatō Ibu]
あ、全然違う。
全然話違う。いい?
ロックを理解するためにはさぁ、ファッションと切り離せないと思うわけですよ。
ね、聞いてる?
ね、僕は今ロンドンブーツ履いてますよね?
シルバーの、ほら。
でこれは別に大したことじゃないわけですよね。
ロンドンブーツ10足くらい持ってますよ。
だから、そういう風に生活にロックを取り入れることからねロックを考えると、
良いものもある、だけど悪いものもある。
と言い切れるわけよね。
[Katsuya Kobayashi]
ちょっとまってよ、君とはちょっと違うんだけどね。
外タレなんかが来るとね、全部僕がスキヤキとかテンプラしゃぶしゃぶとか、みーんな連れてくんだよ。
面倒見るんだよ。
そうやってコミュニケーションしてね、でロックは、
良いものもある、悪いものもあるんだよね。
[Yukihiro Takahashi]
やっぱファッションだったらね、人民服じゃない?
[Masatō Ibu]
なんかおかしんじゃないの?
矛盾してるよ、全く矛盾してるよ。
僕はさぁ、ラジオの番組10本持ってるわけです。
今度UHFでロックの番組の司会もします。
まぁそういう世界にいてですね、はじめてロックがよくわかると言い切れると思うんですよね。
だから、そういう言い方からしてもね、
良いものもある、だけど悪いものもある。と思うわけなんですよ。
[Katsuya Kobayashi]
ちがーう、ちょっと僕はね君とはちょっと違うんだけどね。
僕なんかね今度レコードのプロデュースやんだよ。
しかもNEW WAVEよ。
そうやって実際にロックを作ってみてね、
良いものもある。悪いものもある。
...
[Masatō Ibu]
だからさあ!!
NEW WAVEがどうしたかしらないけどさぁ。
僕ね、今度YMOに頼まれて武道館でコンサートやろうかどうしようか迷ってる自分がここにいるわけ。
[Masatō Ibu & Katsuya Kobayashi & YMO]
だけどね!
相手は一万人だよ!
それはね!武道館がいつあったって1万人がね!
1万てアンタ、1万の前でやったことある!?
武道館がねどうやって
だからYMOが一番...
そういう真剣勝負をさ、
YMOが
実力を持ってるところからみ、もの見てごらん!
ちがうんだよ!
だから今のロックは
良いものもある!悪いものもある!